3/22/2013

桜とともに


昨日、おもちの体を天へ返しました。

ムギやガディの時と同じようにジャパンペットセレモニーさんにお願いし、うちの敷地の、山桜を見上げられる場所で、小さなおもちの体はかすかな煙となって空へのぼっていきました。

桜の花は大半散ってしまっていたけれど、セレモニーのおじさんが、これから咲くのだと思ってしまうくらいには、上の方に残っていました。
おもちのお骨を抱いて振り返ったとき。
この坂を下りたところで、おもちを送りました。


お骨を拾うとき、私達も、おじさんも驚くほどにおもちの骨はまだ小さかったです。
筋骨隆々だったから、実際よりたくましく大きく見えたのね。
おもちもおこげも、あんまり駆け回るから後ろ足の爪はすり減って短いくらいだものね。


Oさんが、おもちのためにお庭の花を活けてくれました。
おもちにぴったり。
おもちのお気に入りだった流しの窓際で最後の写真。

特に白のタイツリソウは、まるでおもちが笑ってるみたいです。
Oさん、ありがとう。



おこげは、すっかり変わってしまいました。

狂ったように泣き叫ぶ時間は減りましたし、ようやくごはんも食べるようにはなりましたが。

流しに上がることもありません。
冷蔵庫にも、本棚にも上がらないし、全力疾走もしません。
通りすがりに犬たちにちょっかいかけることもありません。

おもちを探すか、少し歩き回って少しごはんを食べるかする他は、おもちの匂いが残る私の上着にくるまってひたすら眠っています。
どこにいるのか全然分からないくらいです。

いわゆる人間にとっての「扱いやすい良い猫」になりました。
しかし、私達には分かってしまっています。
今のおこげは、「幸せな猫」ではないと。

本当のおこげは、目にも止まらぬ早さで駆けずり回り、流しの上をうろつき回って悪さをし、犬達の鼻先でおもちと空中バトルを繰り広げる、神出鬼没のいたずらこぞうなのだと。

おこげの苦しみが少しでも早く和らぐように、できる限りのことをしています。


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