10/03/2007

ハニーの災難

我が家の愛嬌者、ハニー。
兄弟の中でもとりわけ小さく、ちょっぴり臆病だった彼は、予想を嬉しく裏切って大きく育った。
といっても2.3kgだが、チワワとしては十分普通サイズ
である。


そして、飼い主に似たのか、根拠のない自信にあふれた
犬になった。
大犬にも物怖じしない。
いいのだが、それがたたってケガをした。



天敵ソフィと柵越しに対面したある夏の日。

ソフィはあんまり気にしていなかったのに、ハニーが
「柵があるもんね〜」
と思ったのかどうかは分からないが、ケンカを売った。

ところが、ハニーの予想外だったことには、ソフィの
マズルは意外と細かったのだ。
柵越しに咬まれました。

         アタシが?まさか!


私はソフィのすぐ横で一部始終を見ていたが、どうも
脅しではなく咬まれたなという感じはしたものの、「ギャン」とひと声泣いただけで逃げていったので、
大したことはなかったのかと思っていた。

間もなく、母が
「誰の血?ぼたぼた落ちてるけど」
今、血が落ちてるなら、そりゃどうみてもハニーの
だわな。

         ちっ バレたか


左の上口唇がざっくり。
べろんと垂れ下がっている。だが本人はけっこうケロリとしたものだ。

たいてい犬は大げさで、ケガしてもないのに
「ヤラレタ〜、ヤラレタ〜」
としつこくアピールするのだが、本当にケガしたときに限って我慢したりする。



調べると、傷は口内にまでは貫通していない。
なら急いで獣医に行くこともないなと、皮膚のフラップをもとの位置に戻して、秘密兵器を塗ってやる。

しかし気にして舐めるものだから、すぐずれてしまう。何度やってもきりがない。


左側だけブルドッグみたいに垂れ下がった
マズルになっちゃったじゃないか。

ブルちゃんはブルちゃんとしてかわいいが、
他はチワワで左のほっぺただけがブルってのは、なんとも滑稽だ。

いや、滑稽というよりなんだか小憎らしい顔になっとる。


翌朝、まだ左の顔は腫れていたが、傷は膿むこともなく少しずつ乾き始めていた。
よしよし。


さらに翌日には、完全に乾いている。どうもこの皮弁(フラップ)の部分だけ、壊死して取れそうな雰囲気。

 壊死して落ちた皮弁の写真はこれ
 それを裏から見た写真がこれ
 (干からびてるけど、苦手な方はおやめに。)

ずれて、おかしな形でくっついてしまうと、見た目は
まあ慣れるとしても、食べづらくなるなど機能障害が
出たら困るなあと心配したのだが、取れてしまうなら
むしろ安心である。



そして一週間後。皮弁はめでたくぽろりと取れまいた。
(右は受傷後1週間)



傷も、まだピンクではあるが順調、順調。
さすが、犬は治癒力が強いことよ。



今ではもうどこだったか、
探したって分からない。
(右は受傷後1ヶ月半)






そしてハニーは、ソフィに対してよりいっそうケンカを売るようになった。

飼い主だって時々間違える黒犬たちを、ちゃんと
見分けているのだ。
それと・・・けっこう根に持つヤツだったのだ。

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